
自社キャラクターを活用したキャンペーンは数多くありますが、キャラクターは単に見た目だけの存在ではありません。適切に活用することで、ブランドと顧客との関係に深みをもたらす可能性が広がります。本記事では、その実例を3つ取り上げて解説いたします。
事例1. 楽天お買いものパンダ10周年記念:「#おパンとわたしのおもひで」投稿・質問募集
楽天の人気キャラクター「お買いものパンダ」が10周年を迎え、その記念としてTwitterキャンペーンを展開しました。このキャンペーンは、ファンが特定のハッシュタグを使用してお買いものパンダとの思い出やお買いものパンダへの質問を投稿するというものでした。
キャンペーンの種類 | ハッシュタグキャンペーン |
キャンペーン概要 |
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景品・当選者数 | なし |
このキャンペーンの面白いところはファンの質問にマンガやイラストを使って趣向を凝らした回答をしているところで、ファンとの双方向コミュニケーションを成功させています。
ファンの愛情がつまった投稿
賞品がないにもかかわらず、情熱的な思い出の投稿が寄せられていました。多くの投稿には写真も添付されており、ファンの熱意が如実に表れています。
公式によるマンガを使用したユニークな回答
ファンからの質問に対する回答にはマンガやイラストが用いられており、ファンを楽しませる工夫が凝らされていました。「小パンダが日本の文化で1番驚いたことは?」という質問に対しては、「食品サンプルを本物だと思い込んでいた」というエピソードがマンガで紹介されました。ファンからの多数のコメントが集まっており、更にファンを夢中にさせている様子が伺えます。
このキャンペーンは単なる記念イベントを超えてブランドとファンとの間に深い絆を築く素晴らしい例でした。
事例2. 森永ラムネ50周年:新キャラと受験生応援で新たなファン層を獲得
森永ラムネが50周年を迎える大きな節目に、新キャラクター「ラムねこ」と「しゅうチュー」が登場しました。この新キャラクターが、特に受験生を対象としたマーケティングキャンペーンに活用されている点が注目されています。
この新キャラの面白いところは、森永ラムネの特徴、特に受験生応援に特化した特徴を連想させるキャラ設計で、新キャラの魅力と受験生へのサポートを巧みに組み合わせたブランドの認知度向上を成功させています。
新キャラの登場とその影響
森永ラムネは新キャラ選挙を実施し、700万票を超える投票の結果、ラムネを食べるとライオンのような姿になる猫「ラムねこ」がメインキャラクターに選ばれました。一方で、戴冠を逃した「しゅうチュー」もサブキャラクターとして活躍予定です。新キャラクターの登場は商品のパッケージだけでなく、ブランドイメージそのものにも新しい風を吹き込んでいます。
キャンペーンの種類 | フォロー&引用ツイート |
キャンペーン概要 | 森永ラムネの新キャラ選挙に投票するキャンペーン。公式アカウントをフォローし、指定されたハッシュタグをつけて引用ツイートすることでキャンペーン応募。 (投票はキャンペーンサイトにて行う。) |
景品・当選者数 | 10名にオリジナルQUOカード10,000円分&森永ラムネ240本 |
ブドウ糖で集中力アップ:新キャラ「しゅうチュー」で効果的な連想戦略
森永ラムネにはブドウ糖が90%も含まれており、集中力を高める効果があるとされているため受験生の勉強のお供として最適です。新キャラクター「しゅうチュー」はこの点を効果的に補完しています。このハムスターは「ラムネを食べると顔が集中する」という設定で、その姿を通じて「ラムネで勉強に集中できる」というメッセージを連想させます。
受験生応援の多角的展開でも新キャラが活躍
新キャラは森永ラムネの多角的な受験生応援企画でも活躍しています。まず、河合塾とのタイアップの受験勉強に役立つ動画に登場しました。さらに2023年3月の河合塾吉祥寺現役館でのラムネサンプリング時に、予備校受付に「しゅうチュー」と「ラムねこ」2体のパネルを設置した新キャラ選挙がリアルで実施され、「森永ラムネが勉強に集中したい時に良いこと」を受験生に印象付けるのにも一役買いました。
森永ラムネは新キャラの魅力と受験生へのサポートを組み合わせることでブランドの認知度を高め、新たなファン層を獲得しています。このような戦略は、他のブランドにも参考になるでしょう。特にターゲット層が明確で、その層に対して独自の価値を提供できるブランドにとってこのようなアプローチは非常に有効です。
事例3. 家族をつなぐ、笑顔を生む。ネコ型配膳ロボット「ベラボット」:DFAロボティクスの川柳キャンペーン
DFAロボティクス社が展開するネコ型配膳ロボット「ベラボット(ベラちゃん)」。この可愛らしいキャラクターはただの配膳ロボットに留まらず、多くの人々に愛されています。その魅力を最大限に活かすために同社が行ったキャンペーンが、「#DFAロボティクスのベラちゃん川柳」です。
キャンペーンの種類 | ハッシュタグキャンペーン |
キャンペーン概要 | ネコ型配膳ロボット「Bella Bot(ベラボット)」とのエピソードをハッシュタグ「#DFAロボティクスのベラちゃん川柳」をつけてポストし、キャンペーンに応募。 |
景品・当選者数 | ■大賞(1作品) ぬいぐるみ、ミニタオル、お顔ステッカー ■優秀賞、お世話係さん賞、いつもありがとにゃ賞(11作品) ミニタオル、お顔ステッカー |
このキャンペーンの面白い点は以下になります。
オリジナルグッズを景品として用意しファンの参加意欲を促進している点。
エピソードを「川柳」形式で投稿してもらうことでファンのクリエイティビティを刺激している点。
思わずにっこりしてしまう川柳が多数集まる
このキャンペーンでは、ハッシュタグ「#DFAロボティクスのベラちゃん川柳」をつけて投稿された作品から優れた作品を選出し、DFA特製ベラちゃんグッズをプレゼントするというものでした。キャンペーンには482作品もの川柳が寄せられ、投稿された作品全てが素晴らしく、甲乙つけがたいという評価を受けました。
写真やイラスト付きのユーザーの川柳投稿
ベラちゃんの存在が多くの家庭で笑顔を生んでいることが伝わってくるキャンペーン
大賞に輝いた作品は「孫に手を 引かれてベラに 逢いに行く」。この作品は、ベラちゃんが「家族のお出かけ機会を生み出している」という点を見事に捉えています。また、お世話係さん賞に選ばれた作品「食わず嫌い 配膳ロボで 克服す」は、ベラちゃんが子供たちの食の好き嫌いまで変えてしまう力を持っていることを示しています。
ベラちゃん川柳キャンペーンはただのマーケティング手法に留まらず、多くの人々に笑顔とつながりを提供しています。ベラちゃんの存在が多くの家庭で笑顔を生んでいることが、このキャンペーンからも明らかになりました。このように、DFAロボティクスは独自のキャラクターを活かしファンと一緒にコンテンツを創ることで、ファンマーケティング成功の一例を示しました。
まとめ
本記事では、自社キャラクターを活用したファンマーケティングキャンペーンの3つの事例を紹介しました。
楽天の「#おパンとわたしのおもひで」の成功ポイント
・ファンが思い出を共有することでの愛着アップ ・ファンの質問へ公式が答えるという双方向コミュニケーション ・ファンの質問に対する、マンガやイラストでの趣向を凝らした回答
森永ラムネの新キャラ選挙の成功ポイント
・森永ラムネの特徴、特に受験生応援に特化した特徴を連想させるキャラ設計 ・新キャラの魅力と受験生へのサポートを巧みに組み合わせたブランドの認知度向上
「ベラちゃん」川柳の成功ポイント
・ファンがエピソードを共有することでの愛着アップ ・ファンのクリエイティビティを刺激 ・ファンの喜ぶオリジナルグッズを景品として用意
これらの事例から学べるのは、自社キャラクターをうまく活用することで、ブランドと顧客との関係を深め、エンゲージメントを高めることが可能であるという点です。
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