
ファンマーケティングは、顧客との強固な関係を築くための有効な手法です。特に食品業界では、商品の特性や魅力を最大限に活かすことで、消費者とのつながりを深めることが可能です。今回は、その成功事例を3つご紹介します。
ミスタードーナツの #推しド総選挙2023
ミスタードーナツは、X(旧Twitter)や公式サイトで「#推しド総選挙2023」というハッシュタグを用いたキャンペーンを展開しました。フォローとハッシュタグ付きの投稿で、5つのチームから推しのドーナツチーム(例:#チームオールドファッション)を選んで応援する形式のキャンペーンです。
キャンペーンの種類 | ハッシュタグキャンペーン |
キャンペーン概要 | 公式アカウントをフォローし、「#推しド総選挙2023」と「#チーム○○」2つのハッシュタグをつけてポストまたは引用ポストすることで応募。 |
景品・当選者数 | 抽選で総勢200名にミスタードーナツ ギフトチケット500円分(Instagram・X(旧Twitter)各100名) |
このキャンペーンの突筆すべき点は「#チーム○○」というハッシュタグを使うことで複数の商品をまとめ、かつ、「同じ種類のドーナツが好きなチーム」というゆるめの連帯感を生み出しているところです。
2022年にも開催され、#チームポンデリング は今年から殿堂入りしています。
ハッシュタグ戦略と連帯感
このキャンペーンが特に成功している要因の一つは、ハッシュタグ戦略です。ミスタードーナツは「#チーム○○」という形式のハッシュタグを用いています。これにより、複数の商品が一つのカテゴリー、すなわち「チーム」にまとめられます。この戦略によって、ユーザーは「同じ種類のドーナツが好きなチーム」というゆるめの連帯感を感じ、より積極的にキャンペーンに参加するようになります。
ファンの「推しド」への思いが詰まった投稿
前述したように、ユーザーが自らの「推しド」について投稿する形式は、ユーザー生成コンテンツ(UGC)として非常に有用です。UGCは信頼性が高く、他のユーザーに対しても影響力を持つため、自然な形で効果的なブランドプロモーションが可能です。
「やっぱりオールドファッションしか勝たん!!」という熱い投稿。
「汁そば×ポン・デ・リング」という独自の組み合わせでミスドを楽しんでいるファンも。
いろいろな種類を食べた上での推しドを紹介しているユーザー。
ミスタードーナツの「#推しド総選挙2023」は、ユーザー参加型のマーケティングキャンペーンとして成功を収めています。ハッシュタグ戦略による連帯感の創出、UGCの活用が組み合わさることで、多角的な成功を達成しています。このような戦略は、他の食品企業にも非常に参考になるでしょう。
PALMの #パルムヨギボー
森永乳業のPalmとYogiboがコラボレーションした「#パルムヨギボー キャンペーン」は、インパクトのある予告ツイートでスタートしました。公式アカウントからのこのツイートはユーザーを興奮させ、多くの注目を集めました。
キャンペーンの種類 | フォロー&RTキャンペーン |
キャンペーン概要 | 「@parm_icecream」、「@yogibojapan」をフォローして指定の投稿をRTすることで応募。 |
景品・当選者数 | 抽選で70名に箱パルムのヨギボー |
このキャンペーンの突筆すべき点は以下になります。
「初日のみ当選確率2倍」にして初日の参加率を上げている。
景品にオリジナリティがあり、クッションソファという日常的に使える家具なので欲しいユーザーが多い。
景品が大きくインパクトがあるため当選者の投稿欲を掻き立て、また、日常的に使うものなので当選者のパルムへの思い入れが強くなる。
このキャンペーンは2022年にも「棒アイスのパルムヨギボー」で開催されていて、好評を博していました。 https://twitter.com/parm_icecream/status/1584306168691920901
3人入ろうとするとこんな感じ、というお遊びツイートもしておりユーザーがより欲しくなる工夫がされていました。
ユーザーからのポジティブな反応
ユーザーからは期間限定の好きなフレーバーの画像をつけての投稿、「冷蔵庫に必ずあるもの=パルム」など、多くのポジティブな反応が寄せられています。
前回参加者からの今度こそはという期待
前回参加したユーザーも再度参加しており、その中には「2回とも外れたので、今回こそ当たりたい」という声も。これは、キャンペーンが継続的な参加を促している証拠です。
当選ユーザーの喜びの声
「家族で楽しんで使用している」といった当選者からの喜びのポストが見られました。
PALMの #パルムヨギボー キャンペーンは、製品の魅力を最大限に活かしながら、ファンとのコミュニケーションを深める絶好の機会を提供しています。多くのユーザーが参加し、その中には前回から続けて参加している人々も多く見受けられます。これは、長期的なブランドロイヤリティを築く上で非常に有効な戦略と言えるでしょう。
ねこねこ食パン、ねこねこチーズケーキの #スーパーねこねこの日
株式会社オールハーツ・カンパニーが運営する「ねこねこ食パン」と「ねこねこチーズケーキ」は、2022年2月22日を"2"が6個も並ぶ「スーパーねこねこの日」と称し、その日にちなんだSNSキャンペーンを行いました。
ねこねこ食パン
キャンペーンの種類 | フォロー&RTキャンペーン |
キャンペーン概要 | ねこねこ食パン Twitterアカウント(@neko_shoku)をフォローして期間内に指定の投稿をRTすることで応募。 |
景品・当選者数 |
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ねこねこチーズケーキ
キャンペーンの種類 | フォロー&RTキャンペーン |
キャンペーン概要 | ねこねこチーズケーキ Twitterアカウント(@neko_cheese_)をフォローして期間内に指定の投稿をRTすることで応募。 |
景品・当選者数 |
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このキャンペーンの突筆すべき点は以下になります。
ブランドモチーフの「猫」と数字の「2=にゃん」を巧妙にかけ合わせた点。特に、2022年2月22日は"2"が6個も並ぶ「スーパーねこねこの日」として話題性を生み出している。
抽選景品だけでなく、「2,222RT達成での店舗&オンラインストアの特定商品セール(「22%OFF」、「222円OFF」)」を併せて行い、全ユーザーへのメリットも提供し購入へのきっかけを作っている。
ユーザーからのクリエイティブな反応
応募条件はRTですが、ユーザーから商品に対する多くのコメントが寄せられていました。特にねこねこ食パンに対するユーザーコメントでは、猫の顔を描いて楽しむ様子が多く見られました。
このキャンペーンは大成功を収め、どちらもリツイートは目標の2222回を大きく上回って達成していました。
当選ユーザーは喜びとともに楽しみを共有
このキャンペーンの成功は数字だけでなく、当選したユーザーからの喜びの声にも表れています。特にTwitter上では、当選者からの感謝のメッセージや商品を楽しむ様子が多く投稿されました。これは、キャンペーンが単なる販促ではなく、ユーザーとのつながりを深める有意義な取り組みであったことを証明しています。
このように、ねこねこ食パンとねこねこチーズケーキの「#スーパーねこねこの日」キャンペーンは、自社製品の特徴・魅力を最大限に活かしながら、ユーザーとのコミュニケーションを深める素晴らしい例と言えるでしょう。
まとめ
本記事では、自社食品を活用したファンマーケティングキャンペーンの3つの事例を紹介しました。
ミスタードーナツの #推しド総選挙2023 の成功ポイント
・「推しドーナツ」という気軽に投稿しやすいテーマ。
・「#チーム○○」というハッシュタグを使うことで複数の商品をまとめ、かつ、「同じ種類のドーナツが好きなチーム」というゆるめの連帯感を生み出している。
PALMの #パルムヨギボー の成功ポイント
・「初日のみ当選確率2倍」にして初日の参加率を上げている。
・景品にオリジナリティがあり、クッションソファという日常的に使える家具なので欲しいユーザーが多い。
・景品が大きくインパクトがあるため当選者の投稿欲を掻き立て、また、日常的に使うものなので当選者のパルムへの思い入れが強くなる。
ねこねこ食パン、ねこねこチーズケーキの #スーパーねこねこの日 の成功ポイント
・ブランドモチーフの「猫」と数字の「2=にゃん」を巧妙にかけ合わせた点。特に、2022年2月22日は"2"が6個も並ぶ「スーパーねこねこの日」として話題性を生み出している。
・抽選景品だけでなく、「2,222RT達成での店舗&オンラインストアの特定商品セール(「22%OFF」、「222円OFF」)」を併せて行い、全ユーザーへのメリットも提供し購入へのきっかけを作っている。
これらの事例から学べるのは、自社食品をうまく活用することで、ブランドと顧客との関係を深め、エンゲージメントを高めることが可能であるという点です。
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